レゴ職人、レゴプロ、プロビルダーと呼ばれる人たちがいます。日本にはたった一人。
憧れる子供達や親御さん、大人ファンがいるはずなのに情報が少ない・・・。
ということで、最新のプロビルダーの名前、経歴、作品、活動内容に加え、ベールに包まれた認定プロセス、目指すにあたって必要な情報を徹底調査しました。
公式HP、アンバサダーネットワーク、海外ブログやコミュニティー、各ビルダーのHPやSNS、関連情報を数十記事調べています
- レゴ認定プロビルダーとは
- 世界の認定プロビルダーの一覧
- 認定プロビルダーの経歴
- Robin Sather (ロビン・サザー) – カナダ
- Nathan Sawaya (ネイサン・サワヤ) – アメリカ
- Graeme Dymond (グレアム・ディモンド) – カナダ
- Georg Schmitt (ゲオルク・シュミット) – フランス
- Matija Puzar (マティヤ・プザール) – ノルウェー
- Rene Hoffmeister (ルネ・ホフマイスター) – ドイツ
- Kevin Hall (ケビン・ホール) – イギリス
- Riccardo Zangelmi (リカルド・ザンゲルミ) – イタリア
- Caspar Bennedsen (カスパー・ベネセン) – デンマーク
- Balazs Doczy (バラズ・ドクジー) – ハンガリー
- Björn Ramant (ビョルン・ラマント) – ベルギー
- Hasan Jamal (ハッサン・ジャマル) – UAE
- Matt Kustra (マット・クストラ) – ポーランド
- Prince (Shenghui) Jiang (プリンス(シェンフイ)ジャン) – 中国
- Jumpei Mitsui (三井淳平) – 日本
- Wani Kim (ワニ・キム) – 韓国
- Wei Wei Shannon Gluckman (ウェイウェイ シャノン グラックマン) – 中国
- Nicholas Foo (ニコラス・フー) – シンガポール
- Yenchih Huang (イェンチー・ファン) – 台湾
- Andy Hung (アンディ・ハン) – 香港
- Ryan McNaught (ライアン・マクノート) – オーストラリア
- Kevin Gascoigne (ケビン・ガスコイン) – イギリス
- 見えてきた共通点
- 認定プロセス
- トリビア
- 新たな称号の登場?
- まとめ
レゴ認定プロビルダーとは
正式名称はレゴ認定プロフェッショナル (LEGO Certified Professional)。
英語圏コミュニティーでは略してLCPと呼ぶのが一般的のようです
2007年に始まったLCPプログラム、という選考を通過した人だけ認定されます。
日本では認定プロビルダーという呼称で浸透していますね。
世界に22名しかいない成人起業家たちで、レゴを使って新しい価値を創造することがミッションです。
日本には三井淳平さんだけとなっています。
彼ら彼女らはレゴ社員ではなく、LEGO社とは信頼できるビジネスパートナーの関係です。
LEGO:各国レゴオフィス(市場)の成長のためにスキルのあるプロの力を借りられる
例:レゴ社イベントでの大型作品の作成や、作品のメディア露出によるマーケティング効果
プロビルダー:LEGOブランドを使用しビジネスができ、大量にブロックを仕入れられる
※アマチュアは赤いロゴを使用して事業をすることができません(なので会社名やサービスはブリック〜やブロック〜が多い)
下部の募集要項にも関連しているのですが、調べた上で重要だと思ったことがあります。
それは、現地オフィスや市場のニーズありきで認定プロビルダーの採用が計画されていることです。
活動内容と制限
そんなプロの活動で一番認知されているのはコミッションと呼ばれる大型モデルの制作。
他にも、多様な活動例がありましたのでご紹介します。(詳細は後半に記載)
- 病気の子供たちにレゴを寄付するチャリティー団体の運営(イギリス)
- 貧困地域の子供達の教育に関わるプロジェクトを推進(中国)
- レゴマスターズなどTV番組の審査員として活躍 (オーストラリア)
- 運動してレゴがもらえるフィットネスアプリの販売(オーストラリア)
レゴ社向け、一般企業や団体向け、個人クライアント向けに制作されるプロもいます。
と言ってもクライアントは何でも依頼できるわけではありません。
なぜならプロとLEGO社はライセンス契約を結んでおり、ブランド保護のための制限があるからです。
また、英語版公式HPによるとプロビルダーは自分でカスタムしたミニフィグを第三者に売ったり配布したりもできません。
マスターモデルビルダー、モデルビルダーとの違い
認定プロビルダーとマスターモデルビルダー、モデルビルダーの違いは大きく、所属と活動内容です。
レゴ職人という呼称がありますよね?
ネット上では以下の職業の総称になっており混乱します。
①認定プロビルダー
②マスターモデルビルダー
③モデルビルダー
以下違いを表にします。
執筆時点では、①は三井淳平さん、②は中山かんなさん、さとうけいすけさん、黒沼誠さん、岡野太郎さん、③は村松賢(すぐる)さんが該当します。
関連ニュース:NEW「2代目マスター・モデル・ビルダー」決定!
過去には大澤よしひろさん、舘岡ふみあきさん(②)、故 直江和由さん(③)が活躍されていました。
それぞれの職業の人数も違いますが、正式な数が不明なので記載していません。
数少ない選ばれしエリートであることは確か。
世界の認定プロビルダーの一覧
さて、本題に移ります。
世界に22人のレゴ認定プロビルダー(LCP)の名前は以下の通りです。
- Robin Sather (ロビン・サザー) – カナダ
- Nathan Sawaya (ネイサン・サワヤ) – アメリカ
- Graeme Dymond (グレアム・ディモンド) – カナダ
- Georg Schmitt (ゲオルク・シュミット) – フランス
- Matija Puzar (マティヤ・プザール) – ノルウェー
- Rene Hoffmeister (ルネ・ホフマイスター) – ドイツ
- Kevin Hall (ケビン・ホール) – イギリス
- Riccardo Zangelmi (リカルド・ザンゲルミ) – イタリア
- Caspar Bennedsen (カスパー・ベネセン) – デンマーク
- Balazs Doczy (バラズ・ドクジー) – ハンガリー
- Björn Ramant (ビョルン・ラマント) – ベルギー
- Hasan Jamal (ハッサン・ジャマル) – アラブ首長国連邦(UAE)
- Matt Kustra (マット・クストラ) – ポーランド
- Prince (Shenghui) Jiang (プリンス(シェンフイ)ジャン) – 中国
- Jumpei Mitsui (三井淳平) – 日本
- Wani Kim (ワニ・キム) – 韓国
- Wei Wei Shannon Gluckman (ウェイウェイ シャノン グラックマン) – 中国
- Nicholas Foo (ニコラス・フー) – シンガポール
- Yenchih Huang (イェンチー・ファン) – 台湾
- Andy Hung (アンディ・ハン) – 香港
- Ryan McNaught (ライアン・マクノート) – オーストラリア
- Kevin Gascoigne (ケビン・ガスコイン) – イギリス
名前だけ羅列しても仕方がないので、以下各ビルダーを詳しく見ていきます。
認定プロビルダーの経歴
先述の通り、認定プロビルダーは国ベースで採用が行われています。
したがってエリア(北米(3)、ヨーロッパ・中東(11)、アジア(8))で分かれています。
複数プロがいる国はカナダ、イギリス、中国となっています。作品はリンクからどうぞ。
Robin Sather (ロビン・サザー) – カナダ
会社名:Brickville DesignWorks
- 元々IT企業を経営しながらファンコミュニティに属していた
- あるイベントで大型作品に需要があると気づき、2人の友人と共に起業
- LCPプログラムとアンバサダープログラムの創設に関わった
- レゴマスターズニュージーランドの審査員
HP:http://www.brickville.ca/ IG:https://www.instagram.com/robinsather/
Nathan Sawaya (ネイサン・サワヤ) – アメリカ
会社名:Nathan Sawaya, Inc.
- 元NYの弁護士でコンテンポラリーアーティスト
- マスターモデルビルダーと認定プロビルダーを両方経験した世界で唯一の人物
- 趣味で作った巨大なオブジェをネットで公開したところ、回線がパンク
- アートに需要があるとみて独立した
HP:www.brickartist.com IG:https://www.instagram.com/nathansawaya/
Graeme Dymond (グレアム・ディモンド) – カナダ
会社名:Dymond Bricks
- 幼稚園の先生に将来の夢を聞かれた際、「レゴビルダー」と言った
- カナダ初のレゴランドマスターモデルビルダーを経験した後に独立
- 展示会、ワークショプ、イベント、シリアスプレイのファシリテーターとして活躍中
- 教員免許を持っている?
HP:www.dymondbricks.com IG:https://www.instagram.com/dymondbricks/?hl=ja
Georg Schmitt (ゲオルク・シュミット) – フランス
会社名:ERC-Briques
- 4歳の時にレゴに出会う
- 2012年にプロ認定
- 企業、博物館、地方自治体、コミュニティのために作品を制作している
- レゴマスターズフランスの審査員を務めた
HP:www.erc-briques.fr IG:https://www.instagram.com/georg.schmitt.lcp/
Matija Puzar (マティヤ・プザール) – ノルウェー
会社名:Matija Puzar
- 大人にレゴを広めることをミッションとしている
- HPには「LEGOが子供のおもちゃであるというのはよくある誤解です」とある
- 元プログラマーでマインドストームがきっかけ
- トレインとを組み合わせることに魅力を感じた
HP:www.matija.no IG:https://www.instagram.com/matijapu/?hl=ja
Rene Hoffmeister (ルネ・ホフマイスター) – ドイツ
会社名:Brick Fabrick
- 5歳からレゴに触れていた
- 1999年に、1000steineというドイツ語圏ファン向けサイトを立ち上げた
- ドイツ語圏サイトでは世界最大の4万人のユーザーを抱える
- レゴマスターズドイツの審査員を務めた
HP:https://en.brick-fabrik.de/galerie IG:https://www.instagram.com/brickfabrik/
Kevin Hall (ケビン・ホール) – イギリス
会社名:Brick Galleria
- 6歳からレゴを始める
- デザイナー/アーティストとして30年以上働いていた
- 2000年から国際的なファンコミュニティーに所属
- フリーのブロックアーティスト、レゴランド勤務を経て独立
- 彼の会社が出版した「レゴ365のアイデア」という本は日本版が売っている
HP:www.brickgalleria.com IG:https://www.instagram.com/brick_galleria/
Riccardo Zangelmi (リカルド・ザンゲルミ) – イタリア
会社名:BrickVision
- 測量を学んだ後、8年間庭師として働いていた
- 28歳のときエッシャーの相対性理論の絵を130点の作品で立体化
- 2000年から国際的なファンコミュニティーに所属
- 2015年に会社を設立し2016年に認定プロビルダーに
- 350のプロジェクト、35のイベント、80のクライアントとの実績がある
HP:www.brickvision.it IG:https://www.instagram.com/riccardozangelmi_art_/
Caspar Bennedsen (カスパー・ベネセン) – デンマーク
会社名:Brick Works
- レゴ本社がある町ビルン出身
- 両親がレゴの従業員だった
- 2000年から国際的なファンコミュニティーに所属
- Skærbæk Fanweekend というAFOLイベントの主催メンバー
- 2007年に LEGOLAND Billund でモデルデザイナーとしてプロのキャリアを開始
HP:www.brickworks.dk IG:https://www.instagram.com/casparbennedsen/?hl=ja
Balazs Doczy (バラズ・ドクジー) – ハンガリー
会社名:Kockamuhely
- 会社名は「ブロックワークショップ」の意味
- 子供向けの発達ゲーム、ロボット製作などのワークショプを開催
- ブダペストを象徴する建造物やアートを再現
- ハンガリーの文化機関や企業から依頼を受け、国内外のメディアで取り上げられている
HP:http://www.kockamuhely.hu/english.html
IG:https://www.instagram.com/balazsdoczylego/?hl=ja
Björn Ramant (ビョルン・ラマント) – ベルギー
会社名:The Pieces Fit
- ソフトウェアアーキテクト
- ストレス解消のためにレゴを再開
- 2020年にレゴマスターズベルギー/オランダに参加
- 2021年後半にパートタイムで「The Pieces Fit」を始めた
HP:www.thepiecesfit.be IG:https://www.instagram.com/b.ramant/
Hasan Jamal (ハッサン・ジャマル) – UAE
会社名:bricktechnician
- 元会計士
- 3歳から10代までレゴで遊び続けた
- 暗黒時代を経て2011年に子供が産まれて再開
- 2019年後半にAFOLを集めてコミュニティを創設
HP:www.bricktechnician.com IG:https://www.instagram.com/bricktechnician/
Matt Kustra (マット・クストラ) – ポーランド
会社名:Ideo Bricks
- 4歳の誕生日に最初のレゴに出会う
- ポーランドで最初の認定プロフェッショナル
- プライベート コレクターや有名人、インフルエンサーからの注文も
- ミニフィギュアのシーンの写真を撮るのが大好き
HP:www.ideo-bricks.com IG:https://www.instagram.com/mateusz.kustra.legoart.matt/
Prince (Shenghui) Jiang (プリンス(シェンフイ)ジャン) – 中国
会社名:Brick of Philosophy
- 中国本土初のLCPでコンピューターサイエンスの博士号を持っている
- 現在は江蘇省常州にあるスタジオでフルタイムアーティスト
- 伝統的な中国文化を取り入れることにフォーカスしている
- 中国の LEGO 認定ストア (LCS) の拡大を支援する 41 のプロジェクトを完了
HP:https://www.facebook.com/princejianglcp
IG:https://www.instagram.com/princejiang/?hl=ja
Jumpei Mitsui (三井淳平) – 日本
会社名:Mitsui Brickstudio
- 東大卒、元鉄鋼メーカー勤務
- 動物、キャラクター、建物に関連する大型の3Dモデルを制作
- ハリウッド映画のPR用に作品を提供
- 主に法人からのコミッションワークを受け付けている
- ボストン美術館の北斎展にて「神奈川沖浪裏」が展示された
HP:https://www.facebook.com/jumpei.mitsui
IG:https://www.instagram.com/jumpei.mitsui/
Wani Kim (ワニ・キム) – 韓国
会社名:Brickinside
- 韓国初のLCP
- 2000年にBrickinsideというファン向けのホームページを作成
- AFOLの創作活動をリードしてきた
- LEGO Koreaと毎年恒例の BricKorea Conventionを開催している
HP:http://www.hobbyinside.com/ IG:https://www.instagram.com/wani_brick/
Wei Wei Shannon Gluckman (ウェイウェイ シャノン グラックマン) – 中国
会社名:Playable Design
- 北京産まれ2児の母。上海で活躍中
- 建築デザイナーとして経験を積み、LEGO System in Play に触発された
- 創造性、教育の機会、人生のチャンスを向上させるプロジェクトを推進中
- 貧困地域や農村に手を差し伸べ、幼い子供たちに「遊びを通して学ぶ」ことを教えている
IG:https://www.instagram.com/weiweigluckman/
Nicholas Foo (ニコラス・フー) – シンガポール
会社名:?
- フルタイムアーティスト
- 8歳のときにレゴに出会う
- 広告代理店業界に 10 年以上いた
- 個人クライアントや企業からあらゆる形態と規模のコミッションを引き受けてきた
HP:? IG:?
Yenchih Huang (イェンチー・ファン) – 台湾
会社名:Rack Brick
- プロビルダー兼漢方クリニックの医師
- 台北を拠点に活動しており、等身大の3Dモデルで知られている
- 子どもたちにレゴを買ってあげたのがきっかけ
- 2009年以来、中華圏で数多くの展示会でレゴグループと協力
HP:https://www.facebook.com/Rack.Brick/ IG:なし
Andy Hung (アンディ・ハン) – 香港
会社名:Legend Creative
- 中国初のLCPで元トレーダー
- リフレッシュのためにレゴをしていた
- 香港と北京にスタジオがあり10名ほどの従業員を抱えている
- 香港市場に関心があったレゴ社幹部にアプローチされ、応募を勧められた
HP:http://andyhung.com/ IG:https://www.instagram.com/andyhunglegopro/
Ryan McNaught (ライアン・マクノート) – オーストラリア
会社名:The Brickman
- ザ・ブリックマンで知られる南半球で唯一のLCP
- 3歳からレゴをしており、前職は企業の最高情報責任者(CIO)
- マインドストームをエアバスA380に組み込んだのが注目を浴びた
- マインドストームの担当メンバーの目に留まり、認定制度の件を持ちかけられた
- 2019年よりレゴマスターズオーストラリアの審査員として活躍
- 20名ほどの従業員を抱えてアプリ開発や本の出版もしている
HP:https://www.thebrickman.com/
IG:https://www.instagram.com/brickmanexhibitions/
Kevin Gascoigne (ケビン・ガスコイン) – イギリス
会社名:Fairy Bricks
- 一番新しい認定プロビルダー、レゴ歴45年
- Fairy Bricksは2015年に設立されたチャリティ
- ミッションは入院中の子どもたちにレゴをプレゼントすること
- 年間200の病院および26カ国にレゴを寄付することを目指している
- 2020年に倉庫が強盗され約2000セットが盗まれた
HP:https://www.fairybricks.org/
IG:https://www.instagram.com/fairybrickscharity/?hl=en
見えてきた共通点
22名の経歴を見てみるといくつかの傾向が見えてきました。
- 幼少期からレゴに触れていた
- 暗黒時代(他の趣味にハマりレゴをしない期間)を経験している
- ずっと続けた人もいる
- 社会人になりストレス解消だったり、子供が産まれたタイミングで再開した
- その後地元のレゴイベントに参加したりオンラインで有名になった
- レゴ関係者の目に止まった or 自分で応募した
- 認定前にブロックアーティストとして独立していたり、認定後に独立している
そんな素晴らしいプロの方々ですが、どのように夢を掴んだのでしょうか?
認定プロセス
公式ページにはLCPプログラムの詳細は書かれていません。
しかし海外ファンサイトで有益な情報がありました。
流れとして、応募→エントリープログラムを経てフルプログラム(認定)となっているようです。
エントリープログラム:まず1〜2年にわたり現地レゴオフィスとの関係構築
フルプログラム:認定プロビルダーとして公式ページに名前が記載され、本格的に活動開始
募集要項
※2023年3月現在の日本または他国の募集はありません
しかし例年、最新情報と応募フォームは公式HPにて発表されます。
以下は上記ページの要約です。大前提として2つ条件が記載されています。
条件1:応募時に起業の準備中または既に起業家であること(成人)
条件2:募集中のレゴオフィスがある国に居住し就労していること
特記事項
- 不定期にしか募集をしていない(数年単位)
- 個人向けプログラムなので企業や団体は応募不可
- 特別なトレーニングや資格は提供されていない
求められる力
- レゴに特化したビジネスモデルや事業計画を立案できる
- 卓越したレゴの組み立てスキル
- プロジェクトを立ち上げ推進し、イベントをコーディネートする力
- 母国語(日本でなら日本語)と英語を話せること
- レゴに対する強い情熱
ビジネスアイデアのプレゼンテーションもあるようです。
過去の募集
2022年6月にイギリス、2021年5月にロシアとメキシコで1名ずつ募集がありました。
2022年12月にはイギリスでKevin Gascoigne氏(本認定)が、2021年の11月にはロシアでVladimir Aleksandrovich氏(エントリープログラム)に決まっています。
メキシコでの結果は確認できませんでしたので、未発表と思われます。
情報収集のコツ
ある程度の英語力は必須ですが、ホームページ以外にも調べる方法があります。
LEGOアンバサダーネットワーク(LAN)というレゴグループと大人ファンを繋ぐサイト上が最速です。
英語版HPが更新される前の情報をつかめます。
検索ボックスにLCPと打って、オプションをEverywhereで検索すると関連投稿が見れます
同サイトはのエンゲージメントやコミュニティーマネジメントの担当者と、アンバサダーと呼ばれる選ばれたレゴファン達の公式掲示板です。
アカウントを作らなくてもスレッドは見れます。
認定プログラムの責任者であるHelene Teichertさんは、目指す人へのヒントとして以下のように投稿していました。
意訳:LCP(認定プロビルダー)を目指す皆さんへの一番のヒントは、何があなたをやる気にさせ、あなたに喜びをもたらすかを見つけることです。自身の才能を、目的と意味と組み合わせることができる人が選ばれる傾向にあります。
トリビア
以下は海外サイトを複数調べて見つけた認定プロビルダー関連の情報です。
年収
気になるであろう年収ですが、もちろん非公開です。
2015年の古い情報ですが、PayScaleという給与情報を提供する企業のブログにはこうありました。
- 元弁護士のNathan Sawaya氏の作品は2,000ドル(約26万円)から100,000ドル(約1300万円)の間
- 元コメディアンのDirk Denoyelle氏は20,000ドル(2600万)の作品を納品したこともある
日本にもプロ以外に、数名依頼を受けて制作をされている方がいます。
調べてみると数ヶ月で納品し、基本的には(ブロックの単価 x 使用した数) を元に請求するようです。
依頼によって工数や必要なブロック数は変動しますし、年に受注する数も人それぞれでしょう。
したがって、年収は変動的かと思われます。
計算方法や信ぴょう性はわかりませんが、こんな給与情報も見つけました。
再認定が必要?
狭き門をくぐって勝ち取ったタイトルは永久的ではないようです。
カナダのニュース記事によるとレゴ認定プロフェッショナルであり続けるためには、毎年再認定を受ける必要があるそう(2017年情報)。
オーストラリアの認定ビルダーのRyan McNaught氏も、毎年ビルン本社に行き関係者とレゴについてあれこれ話をすると語っています。
元がレゴと起業家とのライセンス契約なので、更新(再認定)に条件があるのは想像がつきます。
実際に引退したプロビルダー達も複数名います。
歴代プロビルダー
過去にLCPだったビルダーは以下の通り。
- Luke Reveruzzi - 中東にて約2年活動
- Duncan Titmarsh – イギリスで活躍
- Joe Perez – イギリスで活躍
- Dirk Denoyelle – ベルギーの元コメディアン(IG)
- Adam Reed Tucker – 元建築士でアーキテクチャシリーズを監修
- Sean Kenney – アメリカで活躍(HP)
- Beth Weis – 初の女性プロビルダー(アメリカ)
卒業の理由はわかりませんが、レゴやブロックを使用して活動を続けている人もいます。
事業買収の例
かなりビジネスっぽい話も見つけました。
2018年、イギリスのLCPだったDuncan Titmarsh氏は、8年経営していたBright Brickをを売却。
BRICKLIVEというイベントを運営するLive Group社が約100万ポンド(約1億6,400万円)で買収。
同社はその2017年に日本でもイベントを開催したことがあります。
超レアセット
認定プロビルダーがデザインした希少セットがあるのをご存知でしょうか?
2014年から2015年の間に密かに発売されていたようです。
型番もLEGOのロゴもないセットも。
左:Durham Cathedral by Duncan Titmarsh 右:LEGO Ravenel Bridge by Duncan Titmarsh
©︎http://thebrickblogger.com/
デザインを手がけたのは上でも登場したLCP。
- Luke Reveruzzi
- Duncan Titmarsh
- Joe Perez
- Dirk Denoyelle
- Adam Reed Tucker
アマゾンやメルカリには出回っていませんでした。
レゴ投資をされている方、コレクターの方いかがでしょうか。
新たな称号の登場?
突然ですが、2023年5月より世界で人気のレゴマスターズシリーズが放送されます。
日本一のアマチュアビルダーを決める2人1組のリアリティー番組です。
課題を乗り越えた優勝チームは「レゴマスター」の称号を手にします。
ということは近い未来、①認定プロビルダー、②マスターモデルビルダー、③モデルビルダーに加え、④レゴマスターが出てくるわけですね。
さらなる混乱が予想されます😅
まとめ
レゴ認定プロビルダーについてまとめます。
- 世界に22人で活動内容は多岐にわたる
- 現地オフィスのニーズ次第で不定期に募集される
- 大人、現地に居住&就労(起業準備中または起業家)が条件
- レゴコミュニティーへの貢献は必須と思われる
- 1−2年のエントリープログラムを経て本認定となる
経歴を深堀りしていって感じたのは、プロの皆さんは単にモデルを制作しているだけではない、ということ。
その先にはもっと大きな目的があり、自身の作品だけではなく生き様で子供から大人までをインスパイアしている。
知れば知るほどプロの苦悩や人生の一部に触れられた気がして感化されました。
私はビルダーとは違う角度で誰かの役に立てればと思っています。
いつか同世代の三井さんにインタビューできるように頑張ります。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
それでは楽しいレゴライフを!